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Phase detection on an image sensor [技術]

最近は多くのカメラで撮像面位相差検出AFが採用されています。
”像面位相差AF”が一般的ですが、”像面”では結像面と撮像面の区別がつきませんので、以後は”撮像面位相差検出AF”とします。

これまでの位相差検出AFは、DSLRで採用されてきた専用ユニットを使う方法が一般的でした。
その原理をニコンが分かりやすい動画で紹介していますので、以下のリンクからご覧ください。
 高速で動く被写体も瞬時にピント合わせできる、最先端オートフォーカスシステム
簡単に説明すると、レンズの中心を通った光と周辺部を通った光の位置関係が、ジャストフォーカスを境に入れ替わることを利用しています。この方法は、ある一点のフォーカス状態を、光学系を組むことが出来れば様々な方向で同時に判定できます。
(注:ニコンの説明動画は、レンズの光軸側を通っている光をセパレータレンズで屈折させていませんが、これは明らかに誤りです。)

撮像面位相差検出AFでも、この位置関係の変化を利用してます。
私の理解を図にまとめました。
SensorPDAF.PNG
点線が結像レンズ、図の上方が物体側、下方が結像面側です。
三つの赤線が載っている黒の実線は撮像面を、赤線は図の左右に分割された光検出素子を表しています。図示していませんが、分割された素子にはセパレータレンズを兼ねたマクロマイクロレンズが載っているとします。
撮像面が移動すると、結像面を境にして、結像レンズの周辺部を通った光が光検出素子に入射する角度が逆転します。その結果、水色の棒グラフで示したように、分割された素子への入射光強度も逆転します。また、中央の素子は、合焦時に最も明るくなります。このような現象を利用して撮像面での位相差を検出していますので、2個以上の分割素子がフォーカスポイントを挟んで配置されている必要があります。
キヤノンのDual Pixelでは2個の素子で1画素とし、他のメーカーは異なる部分を遮光した画素2個をセットにしています。ソニーはキヤノンと同様な構造も作っているようですが、詳細は分かりません。

説明図では分かりやすくするために光束を限定して示しましたが、実際には結像レンズは左右に分割されるだけで、素子への光入射角度はずっと広くなり、セットの素子間の入射光強度差はわずかになります。また、イメージサークル周辺部は、レンズの光学設計によっては入射角度が偏るため、位相差検出は困難になります。さらに、撮像センサには画像も投影されますので、その明暗は入射光強度に影響を与えます。

特許文献を見ると、私の説明のように強度の単純な比較ではなく、左側素子の強度変化パターンと右側素子の強度変化パターンを比較し、そのズレを使って測距する方法も開発されているようです。キヤノンがDPRAWとDPP4の組み合わせで実現した”ボケシフト”は、このズレを使った測距の応用でしょうね。

【追記 2016.12.24】
元記事中の”マクロレンズ”は”マイクロレンズ”の誤りでしたので、修正いたしました。


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h10

撮像面位相差検出AFの理解にはマイクロレンズが欠かせません。
画素の半分を遮光すると片側のみ絞られて、その画素の画が片側のみにシフトしながらボケます。後ピン、前ピンでボケる側が変わります。
by h10 (2016-12-24 15:12) 

hi-low

> h10 さん

仰る通り、マイクロレンズは必要です。元記事では”マクロレンズ”と誤っていましたので、”マイクロレンズ”に修正いたしました。
作図の際に念頭にあったのはキヤノンの Dual Pixel AF だったので、遮光は描きませんでした。
by hi-low (2016-12-24 22:25) 

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